新型コロナウイルス流行後の「葬儀」を考える。
新型コロナウイルスの流行後より、葬儀のあり方が大きく変わろうとしています。
新型コロナウイルス感染拡大以前より、葬儀は少人数化が進んでおり「家族葬」と呼ばれる小規模葬儀が話題となっていました。そんな中で今回の新型コロナウイルスの流行です。
どれだけ感染対策や予防をしていたとしても、お葬式に人が多く集まり、人との接触があればウイルス感染のリスクがない訳ではありません。このことにより葬儀がさらに小規模化し、「家族葬」と呼ばれる葬儀の形式が一般化したのです。
家族葬とは?
「家族だけ」「親族のみ」「親しい友人まで」「親しい会社の同僚まで」呼ぶ小規模葬儀のことで、その家族や葬儀社によっても解釈が異なります。
人数にかかわらず、少ない参列者を想定し、ゆっくりとお別れする葬儀を一般的に「家族葬」と呼んでいます。
家族葬にシフトチェンジ!?きっかけは新型コロナだけではない!
家族葬が増えた背景には、新型コロナウイルス感染症の流行による感染不安はもちろんですが、経済優先で歩んできた日本全体の問題と、核家族化、長寿化もあります。
現在の日本は「会社」優先で親戚、友人付き合いが希薄化し、また核家族化が進みさらに人間関係の輪が狭まりました。また、長寿化により退職して年月がた経ち、関係が希薄化したところで亡くなるパターンが増えてきたのです。
この様に仕事のお付き合いも少なく、さらに近年は、ご近所付き合いも更に希薄なってきていることで、お葬式などに呼ぶ人数が限定され減少の一途なのです。
加えて、今回の新型コロナ流行により人を集められない雰囲気もあります。また故人の個性を生かした葬儀をしたい方も増えてきているのも原因の一つです。
この様な価値観の多様化に新型コロナの流行が「家族葬」へシフトチェンジした要因となっています。
家族葬のメリット・デメリットとは?
家族葬のメリットには大きく分けると3つの挙げられます。
① 費用が軽減できる
② 人に気を使わなくとも良い
③ 時間にゆとりを持て、ゆっくりお別れができる
費用面では、実は大幅に下がるわけではありません。
葬儀費用の内訳は一般的に、約半分が「葬儀などの費用」となり、残りの半分が「接待費」と「ご住職などへの謝礼」。
家族葬で軽減できるのは、このうち「接待費」の部分のみです。一般的な葬儀とは違い、たくさんの参列者へ気を遣うこともありません。
また、少ない人数での葬儀のために、ゆっくりと故人を偲いお別れができます。
もちろんデメリットもあります。
① 周囲の理解が必要
② 葬儀後に弔問対応に追われる可能性有り
特に①には注意が必要となります。ご親戚やご友人に家族葬で行いたい旨を伝え、事前にご了承を得ることをお勧めします。
しっかり伝えないと、いつの間にか葬儀が終わっていた!と不快にさせる場合が有ります。親戚の反対で、家族葬の後で改めて葬儀を行うご家族もあるそうです。
また家族葬後、葬儀に来れなかった方が、頻繁にご自宅に弔問に訪れ、一般の参列者を招く葬儀にしておけばよかったと後悔する場合も有る様です。
家族が故人の人間関係を把握してない場合は特に注意が必要です。家族葬の場合にはお香典なども少ないので、収支のバランスが支出に偏ることも注意が必要です。
後悔しないための事前準備とは
家族葬に限らず、葬儀をスムーズに行うには、「事前準備」が大切です。
・予算はどの位か
・どの様な葬式にするか
・参列者どの位で、誰に来て欲しいか
・入会している互助会はあるか
・決まった寺院など宗教があるか
これらをあらかじめご家族で話し合うことです。
家族で話し合う機会が無ければ、「エンディングノート」などにまとめておくのも有効です。それも難しい場合は、ご家族にあらかじめ交友関係を伝えておくだけでもよいでしょう。
ある程度、葬儀の中身が決まったら、葬儀社に相談するのも良いでしょう。不安や疑問を解消でき、見積もりで予算感も解るので安心です。その時に葬儀の手続きなどに追われ、ゆっくりと故人様とお別れが出来なかったとなれば、後から後悔するでしょう。
しっかりと準備を進め、新型コロナの流行具合も見ながらシュミレートし、柔軟な対応できる体制を作っておきましょう。
この記事を書いた人
座右の銘は「先駆け」。マイブームは休みの日に愛犬を連れて行くドックラン巡りです。