葬儀の役割とは Vol.3 ~宗教的役割について~

葬儀とは「葬送儀礼」の略であり、臨終から死後の喪に至るまでの死別に出逢った人が営む「悲しみ」、「葬り」、「悼み」の儀礼です。お葬式の役割としては4つの役割があるとされています。「社会的役割」「物理的役割」に続き、今回は「宗教的役割」についてお話しいたします。

宗教的役割

宗教儀式は故人やご遺族が信仰する宗教で行われます。宗教によって葬儀の目的は変わってきますが、「亡くなった方の死を悼み、死後の安寧を願い、霊をあの世へ送り出す」という意義は同じです。死を迎えることで故人と遺された人の関係が一旦途切れることになるため、そこから新しい関係を築いていく手立てとして宗教儀式が必要となるのです。葬儀の中心ともいうべき役割です。

祈るということ

当然ですが、お葬式は故人のために行われます。仏教では“供養”、神道では“鎮魂”と言います。また、キリスト教では死は神に召される“祝福”と捉えます。どんなかたちにせよ、共通するのは“祈り”です。遺された人たちが故人のために祈ることがお葬式の始まりであり、最も大切なことです。この“祈り”によって故人の魂も、遺された人たちの心も徐々に癒されていくのです。

次回はお葬式の役割4つ目である「心理的役割」のお話をいたします。


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