神棚 Vol.3

お供えに使う神具以外にも揃えておきたい神具があります。

神棚の大きさや土地や風習によっても使用する神具が異なる場合がありますが、ここでは一般的に使用する神具をご紹介させて頂きます。

神鏡(しんきょう)

木製の台に丸い鏡がついた神具で大きさも種類があり、お宮の扉の前の中央にお祀りします。神鏡は八咫鏡(やたのかがみ)の模型であり、太陽の象徴、日光を照り返し神の力を映し出しています。八咫鏡(やたのかがみ)は三種の神器の一つです。

三種の神器とは、歴代の天皇が皇位のしるしとして受け継いだ三つの宝物で鏡と剣と勾玉があります。鏡は八咫の鏡「やたのかがみ」剣は草薙剣「くさなぎのつるぎ」勾玉は八尺瓊勾玉「やさかにのまがたま」のことを言います。

剣と曲玉は合わせて剣璽(けんじ)と呼ばれ、天皇の位と一体のものとされ、皇室経済法が定める「皇位とともに伝わるべき由緒ある物」と位置づけられています、

真榊(まさかき)

真榊は神棚の威儀を整えるための神具です。神棚に向かって右側に勾玉と鏡、左側に剣がついた真榊を配置し、一対で飾り神様の領域を表します。

五色の幟(のぼり)の先に榊をたて三種の神器を飾ったもので、五色の色は陰陽五行説における天地万物を構成する5つの要素、木(緑)、火(赤)、土(黄)、金(白)、水(青)を表しています。

陰陽五行説は自然界のあらゆるものが「陰」と「陽」があるという考えです。

火はお参りする前に火をつけます。これは、暗闇を明るくし祈りを捧げていることに気づいてもらい、神様に降りてきてくださるための目印でもあります。

ローソクを使用するタイプの神具を「火立て」「かがり火」といい、電気や電池を使用する「灯篭」があります。どちらをお使いになっても構いませんが、一対で置くことが基本になります。

神棚は高い位置に設置することが多いため、ローソクを使用する「火立て」や「かかりび」には十分な注意が必要なります。 そのため、電池式などを利用する方も増えています。

神前幕(しんぜんまく)

神様の領域「神聖な区域」を示す幕のことです。仏具店で神棚の大きさをお伝えすれば適切なサイズを紹介してくれます。

一般的には無地のものですが紋入りもあります。 特に紋などには決まりはありませんが、お稲荷さんをお祀りいただくのであれば稲荷紋、伊勢神宮のお神札をお祀りいただくのでしたら菊紋をお使い頂くことが多いです。

しめ縄

縄には御幣または紙垂が4つ垂れ下がっています。これは邪を祓い、無病息災、家内安全を願っています。

しめ縄は神様をお祀りする神聖な場所を作るためにあると良いので、場所があればつけることをおすすめします。一般的には新しい年を迎えるにあたり、「正月飾り」として飾ることが多く12月25日から28日までの期間に飾ります。

三宝

お供えをのせる神具のことを三宝といいます。折敷(おしき)というお盆の下に台がついているのですが、お正月に鏡餅をお供えするものと言うとわかりやすいと思います。

台の胴には三方向に穴が開いているところから三宝と呼ばれます。神棚へは折敷の継ぎ目がない方、台の胴に穴がない方を神様側に向けます。普段は季節のものなどをお供えし、お正月は鏡餅をお供えします。

設置場所に余裕があれば少し大きめの三宝に(水・塩・米・酒)をのせるとより丁寧になります。また、お供えものは台に直接のせるのではなく懐紙を敷いて使います。

揃える神具が沢山ありますが、神棚のスペースに応じて必要なものをできる範囲でご用意するのが良いでしょう。

神棚への礼拝の仕方

最後に神棚への礼拝の仕方をお伝えさせて頂きます。

神棚に礼拝する時は二度頭を下げ、二度手を叩き、一度頭をさげます。これを「二礼二拍手一礼」や「二拝二拍手一拝」といいます。このあとに手を合わせ、感謝の気持ちや日々のご報告など、神様にお祈りします。

毎朝お祈りすることで、心が落ち着き穏やかな一日を過ごせることでしょう。


この記事を書いた人

店長
  • 店長   食欲旺盛でお腹周りが気になる今日この頃。 宜しくお願い致します。
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