財産?それともゴミ?マニアの「お宝」死後の行方
テレビ番組の「開運!なんでも鑑定団」をご存知でしょうか?
これはテレビ東京で制作しているバラエティー番組で、平成6年から、30年も続いている人気の長寿番組です。
内容は、各分野のコレクター、マニア、オタクと呼ばれる方が収集したものをプロの鑑定士が査定して価格を出すと言うもの。
毎回、高額査定か、タダ同然の査定になるか、ハラハラドキドキしながら見ている人も多いのではないでしょうか?
持ち主はそれを、コレクションに値する「お宝」と信じ購入したハズです。
ですが、番組をみていると、その価値があるはずの「お宝」が、実はコレクター自身でもその価格に自信を持てず、不安視しているのが見て取れます。
そのお宝が、持ち主が亡くなったらどうなるのでしょうか?
当の本人でも価値を疑う「お宝」は、残された家族からしてみると「ガラクタ」に写るのではないでしょうか?
もし「お宝」として認識されても、鑑定を依頼するところによっては、その価値に気づかれないかもしれません。
そのお宝に対し「販売ルート」や「ニーズ」が無ければ引き取り額も下がってしまうのです。
「まんだらけ」が始めた生前見積サービスが話題!
その「お宝」鑑定において、あるサブカルチャーに特化した新しいサービスを始めた買取業者があるので紹介します。
それが、東京・中野区の大手古物商「まんだらけ」が始めた「生前見積(せいぜんみつもり)」というサービスです。
↑まんだらけ様HPより
簡単に言うと「個人が所有する古い漫画、アニメ関連グッズ、玩具などを無料で査定してくれ、見積書を発行してくれる」というサービスのこと。この時点で売る必要はなく、将来、所有者がコレクションと“お別れ”する際に、事後の面倒を見てくれるそうです。いわばオタク文化の収集品の生前整理の様な物です。
オタク文化とは、日本のマンガやアニメ、ゲームを中心とした日本の秋葉原を中心としたポップカルチャーのことです。
オタクという言葉が登場したのは80年代前半。いまでこそ日常的に耳にする言葉ですが、当時はマンガやアニメの熱狂的、閉鎖的なマニアを指していた。
本来は相手を「お宅」と呼び合うアニメファンを揶揄した呼称が、やがて「家」にこもりがちで趣味に没頭するイメージに結びつき、社会適応能力に「不安」がある若者を表す言葉として定着していきました。
最近では、そんなオタク文化が「日本のコンテンツ産業の未来を担う」とまで言われ、経産省をはじめとする行政機関も、ソフトとしての国際競争力に注目している。
これらオタク文化は現在ではサブカルチャーとして認識され、世界でも日本が有意性を持ったコンテンツとして認識されて始めているのです。
その当初の「オタク」世代が終活を考える年代に差し掛かり、その高齢オタクをターゲットとして、この様なサービスが生まれたらしい。
これらのサービスが広がりを見せれば、オタクと呼ばれたマニア層も、終活の一環として断捨離もできるのではないでしょうか?
また、お宝を生前に見積もりし、その価値を残された子供達へ伝えることにより、形見分けの内容も変わってきます。
骨董品だけが「お宝」とは限らない現代、その「マニアグッツ」の価値を伝えるのも大切な「終活」の一つではないでしょうか。
これを機に、皆様の「お宝の価値」を確認してみてはどうでしょうか?
この記事を書いた人
座右の銘は「先駆け」。マイブームは休みの日に愛犬を連れて行くドックラン巡りです。